河合隼雄

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河合隼雄のスクールカウンセリング講演録

2009.05.27(07:46)
河合隼雄のスクールカウンセリング講演録河合隼雄のスクールカウンセリング講演録
(2008/08/31)
河合 隼雄

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子供が持ち帰る中学校からのお便りの中に、時々スクールカウンセラーの紹介や在校時間のお知らせが入っています。
今当たり前に受け取っているこのお便りですが、公立中学校にスクールカウンセラーが配属されるようになったのは学校教育としてはまだけっこう新しい試みです。
モデル校による調査開始が1995年ですから。

河合隼雄さんは、この試みの普及に尽力された方であり、本書はその一環としてスクールカウンセラー向けに行った1996年から2006年のあいだに行われた講演のうち8本が収められた講演録です。

隼雄さんの、カウンセラーとしてのものの見方、スクールカウンセラーの存在意義についての解釈などに触れることは、実際に現場にいらっしゃるスクールカウンセラーの方々にとっては、本当に値千金の経験であったろうと思います。
そして隼雄さんの人としてのものの見方、学校のありようについての説明、社会と子供との関係の解釈などは、カウンセリングのことを何も知らない私にも、大変勉強になり考えさせられることが多くありました。

まだまだ活躍して欲しかった。
隼雄さんの書いたもの、話したものに触れるたびにそう思ってしまいます。


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生きるとは、自分の物語をつくること

2009.02.20(12:26)
生きるとは、自分の物語をつくること生きるとは、自分の物語をつくること
(2008/08)
小川 洋子河合 隼雄

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臨床心理学者の河合隼雄氏と作家の小川洋子氏の二度の対談に、小川氏による「長いあとがき」を加えた対談集。

河合隼雄さんという人は、お人柄か仕事柄か、対談集や対話集といった類の書籍のかなり多い方です。
あまりに専門性が高すぎて私には難しすぎるものも多いのですが、本書は非常に読みやすいです。
河合隼雄氏の対談ものとしては、1,2を争う読みやすさではないでしょうか。

これは やはり小川洋子氏の力も大きいのでしょうねえ。
そういえば、藤原正彦氏との対談集「世にも美しい数学入門」も、非常に面白かったです。
今回の河合氏との対談「生きるとは、自分の物語をつくること」でも触れられていますが、「博士の愛した公式」を軸に展開する数字の魅力や数学の世界に関心がおありの方には、「世にも美しい数学入門」の方がお勧め。

閑話休題。
「生きるとは、自分の物語をつくること」に戻りまして、、、
読者の心にすっと入ってくるお2人の会話はあまりにも心地良く自然なので、うっとりしている間に読み終えてしまいそうですが、話している内容は実は非常に濃く深いものだと思います。

一見したところ少しキザなような、綺麗事めいた印象の「生きるとは、自分の物語をつくること」というタイトルからして、その意味するところが実はとても深い。

そのタイトルに関連して、小川氏は、自分が作家として物語を書き続けるのは何故なのかという疑問が常に心にあったこと、そしてその疑問が解けたのは、河合氏の著書にある考察を読むことによってだったと話しています。
また、私は私で、読者として、常日頃フィクションと分かっている物語を読むことが自分にとって何故これほど楽しく、また意義深いものに思われるのかという疑問を持っていましたが、やはり以前河合氏の著書を読んでその疑問が解けたように感じたことを思い出しました。

河合氏は折に触れ、人にとって物語とはどのようなものであるか、なぜそれが大事なのかということを書いておられますが、本書ではそのテーマが、お2人の会話を通して、またあとがきの小川氏の総括によって たいへん分かりやすい形で述べられているわけです。

また、蛇足になるかもしれませんが、小川氏の「あとがき」は、二度目の対談のおわりに「次回はブラフマンの意味についてお話しましょう」とおっしゃって、その後三度目の対談を果たせず亡くなった河合隼雄氏の追悼であります。
さきほど総括と書きましたけれども、小川氏がひとりで総括をせざるをえないことになってしまった。
哀悼の思いを滲ませながらも対談の意義を失わず書かれた「あとがき」。
これにも非常に心を打たれました。


世にも美しい数学入門 (ちくまプリマー新書)世にも美しい数学入門 (ちくまプリマー新書)
(2005/04/06)
藤原 正彦小川 洋子

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未来への記憶ー自伝の試みー

2008.04.18(12:09)
以前紹介した「泣き虫ハァちゃん」(記事はこちら)は河合隼雄さんの幼少時をモチーフに物語化された たいへん心温まる素晴らしい作品なのですが、ただひとつ残念なのは、ご本人が病床に伏せられそのままお亡くなりになったことでハァちゃんの小学校四年生までのお話で終わってしまっている事でした。

「未来への記憶」は、その残念な部分をカバーした、そして物語化されていない河合隼雄さんそのものの自伝です。
もっと早く読めばよかった・・・。 

⇒未来への記憶ー自伝の試みーの続きを読む

泣き虫ハァちゃん

2008.03.25(14:34)
泣き虫ハァちゃん泣き虫ハァちゃん
(2007/11)
河合 隼雄岡田 知子

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わたくし河合隼雄さんの大ファンなのです。

といっても、ファン暦わずかにまだ1年。
読んだ本も まだ10冊に満たないのですが はじめの1冊から いっぺんにファンになっちゃいました。

ファンになった直後に訃報に接したと言うのは本当に残念ですが。

もっと早くから知っていれば、
講演会など直接お顔を拝見したりお声を聞いたりのチャンスもあったかもしれないのに。

と同時に、読み暦の浅い私には 
ご本人はおらずとも残された膨大な著書との出会いがまだまだたくさんあるわけで 
それが大きな慰めでもあり楽しみでもあり。

そんな私が今回手にした「泣き虫ハァちゃん」は、
雑誌への連載途中で入院され そのまま帰らぬ人となったものを一冊の本にまとめた
隼雄さんの遺作とも言える本です。



河合隼雄さんの魅力は、なんといっても文章全体から感じられる「あたたかさ」。

それは、隼雄さんの他の人への共感度や受容度の高さが醸し出すものであり、
専門家として常に謙虚で真摯な姿勢を保ちつづける努力に裏打ちされたものであり、
世の中の色々な人や事柄が好きで積極的に関わって生きた生き方そのものであり、

うむ、もしかしたら褒めすぎ? と思われる方もいるかもですが(笑

ま、私は これまで読んだ10冊に満たない隼雄さんの本から そんなふうに思ってるわけです。


で、こんな方は いったいどんな子供時代をすごし、どう育てられたのだろう??

って、気になるところなわけですが、

ご本人の幼少時から小学4年生までの思い出をモチーフに綴られた「泣き虫ハァちゃん」
を読んで、納得。


「どんぐりころころ」の歌で、
お山に帰れなくなったどんぐりが可哀想で涙が止まらなくなってしまうハァちゃん。
誰かの心に寄り添って共感できる力は、隼雄さんの天性なのでしょう。

大好きな幼稚園の先生とのお別れが悲しくて涙してしまうハァちゃん。
そこへ「男の子だって悲しい時は泣いてもイイんよ」と優しく声をかけるお母さん。
子供の持って生まれた気質を曲げることなく伸ばす事の出来た
素晴らしいお母さんだったのだと思います。
子育てで大事なのは こういうことなのかもしれないなあ と つくづく思いました。


大きな自然の懐で、たくさんの兄弟と素晴らしいご両親に囲まれすくすく育つハァちゃんの様子は、
失われた自然と発達しすぎた文化の中で暮らし、子育てする私には
郷愁を誘われる感じもあり、羨ましくもあり憧れでもあり 

ですが、

なにより
読んでいる間中、そして読み終わった後も、
口元に微笑が残るくらい心がほかほか温かくなりました。


余談ですが、猿の研究で有名な京都大学の河合雅雄さんは、
隼雄さんのお兄さんに当たる方で(雅雄さん三男、隼雄さん五男)
その著書「小さな博物誌」の中で やはり幼少の思い出を綴られています。

私は「小さな博物誌」を読んだ時は まだ隼雄さんを知らなかったのですが、
河合家の生活環境や温かい雰囲気は どちらにも共通で
これを読んだときも、憧れや羨ましさとともに心が温かくなったものです。

雅雄さんの「小さな博物誌」では、一番身近な子分であり同士でもある四男のミト君が
隼雄さんの「泣き虫ハァちゃん」では、一番身近で尊敬できる兄として登場するのも面白いので
あわせて読むのも良いかもしれません。


小さな博物誌 (小学館文庫)小さな博物誌 (小学館文庫)
(2004/08)
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