エッセイ・自伝・講演記録

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  2. ご冗談でしょう、ファインマンさん(07/22)
  3. 青春を山に賭けて/植村直己(06/27)
  4. 100万回のコンチクショー/野口健 (06/25)
  5. ピアニストという蛮族がいる/中村紘子(06/15)
  6. 科学は不確かだ! /リチャード・P. ファインマン(06/05)
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ご冗談でしょう、ファインマンさん

2009.07.22(20:32)
原題は SURELY YOU'RE JOKING,MR.FEYNMAN! だそうなので、「ご冗談でしょう、ファインマンさん」はそのままの邦訳ということになります。
楽しいタイトルですよね。
理数オンチの私など、ノーベル物理学賞受賞者の自叙伝など、とてもとても堅苦しくて難しそうで手が伸びないところですが、このタイトルのおかげで ちょっと読んでみようかなという気になりました。


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で、手に取ってみると、予感どおりの面白さ。
堅苦しい話は殆ど見当たらず、子供時代からのファインマンさんの面白い数々のエピソードが満載です。
それらのエピソードはすべてファインマンさんの好奇心と探究心から生まれたものなのですが、理数の学問に限らずバラエティに富んだジャンルのお話しが飛び出します。

たとえば、マンハッタン計画に携わっていた頃。
重要機密書類を保管する金庫に興味を持ち、金庫について熱心に研究。
しまいにはいろいろなコツやテクニックを駆使して金庫をあけることができるようになってしまい、「立派な金庫さえあれば安心」と考えていた研究所の人々を慌てふためかせてしまいます。

また、ブラジルの大学で教えることが決まれば熱心に言葉を勉強し、現地ではしろうとのサンバ演奏者たちの仲間入りをして打楽器の練習に明け暮れたり、学会で日本に来ることが決まった時には日本語の勉強もし、日本の文化に触れるため和式の宿を希望し、苦手な魚も「どしどし食べた」とか。
親日派だったファインマンさんの日本滞在時のエピソードは、私達日本人にはとりわけ楽しいです。

ほかにも、絵を描く事にはまったときには、自ら自分の絵を売るための営業をしたり、個展まで開いたり、バーの女の子と仲良くなるテクニックを研究したり賭け事の勝率を真剣に計算したり、ファインマンさんの好奇心と探究心はあらゆる方面に向かっています。

もうひとつ印象的だったのは、ファインマンさんの肩書きや地位や立場などに捉われない行動です。
学生時代のパーティで、いっしょに踊っていて楽しい女の子のグループがいたので合流したが、まわりは彼女たちを避けていた。それは彼女たちが聾唖のグループだったせいらしいが、自分としては一緒に踊るのになんの不自由もなかった という話は、特にファインマンさんの合理的で偏見にとらわれない考え方がよく現れているように思いました。

いろいろなことに疑問を持つこと、なぜだろうととことん考えること、柔軟に発想することなど、大切だとよく言われますが、ファインマンさんはこれらを体現する人生を送られたんですね。
天才物理学者といわれる人を作り出したのは、生まれつきの頭脳も勿論でしょうが、あくなき好奇心と探究心なのだなあと読んでいてつくづく思いました。
たいへんに面白い自伝でした。


関連記事 科学は不確かだ!
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青春を山に賭けて/植村直己

2009.06.27(17:41)
前回紹介した野口健さんが登山に目覚めるきっかけとなった一冊。
登山家、冒険家として有名な植村直己さんの自伝です。


青春を山に賭けて (文春文庫)青春を山に賭けて (文春文庫)
(2008/07/10)
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アマゾン川を船でくだるシーンや、登頂を前にふもとの宿から眺めたキリマンジャロの景色の描写などが、単独で危険に挑む植村さんの心情とあいまって綴られているくだりは、とても感動的でした。

それと同時に、大学卒業後、就職せず登山のために身ひとつで移民船でアメリカに渡ったり、現地で農作業をしてお金を稼いだり、挙句の果てに不法就労で捕まったりというがむしゃらな生き方のエピソードも強烈な印象です。

私にはとてもできないわ、すごいなあという感想は一歩ひいたものだったのですが、周囲の男性に聞いてみると、憧れやロマンを感じるという方が多かったです。
野口さんのように あとに続けとばかりに実際に行動を起こされる人は少ないかもしれませんが、現実の冒険譚というのは男性の心に強く訴えかける何かがあるものなのかもしれませんね。

それにしても、星野道夫さんもそうですが、素晴らしい冒険家が冒険の途中で帰らぬ人となってしまうのは本当に残念で惜しいことです。

なお、植村さんの不幸についてはいまだに遺体も発見されず不明な部分が多いそうですが、彼を尊敬してやまぬ野口健さんは同じ冒険家として、「100万回のコンチクショー (集英社文庫)」の中で、恥ずかしがりやだったという植村さんの人柄や、冒険につきものの資金集めの苦労などを踏まえて、植村さんの最後の冒険にいたる状況を推察し悼む文章を載せています。


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100万回のコンチクショー/野口健

2009.06.25(11:05)
前回に続き、野口健さんの本。

富士山を汚すのは誰か」は、ご本人の活動をもとに、山の環境問題や清掃活動にテーマをしぼって書かれていましたが、こちらは自伝的要素の強い本になっています。

野口さんの子供時代は、個性の強いエジプト人の母を持ったため周りの友達にいじめられた話や、ご両親の離婚、英国立教学園での落ちこぼれ生活など、心が折れてしまいそうな出来事や、思わずぐれてしまいそうな出来事が満載です。
これを読むと、今立派な活躍をしている1人の大人が、子供の頃から立派な優等生だったわけではなく、反骨精神と発想の柔軟性、行動力が自身を成長させたことがよくわかります。
いま、いろいろなことがうまく行かず、自身の環境や社会に不満や疑問を持っている中学生以上の発展途上人にぜひ読んで欲しい本です。


100万回のコンチクショー (集英社文庫)100万回のコンチクショー (集英社文庫)
(2004/05)
野口 健

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野口さんが登山を始めたきっかけは、英国立教学園時代に停学処分となったときに出会った一冊の本。
植村 直己さんの有名な 「青春を山に賭けて (文春文庫)」 だそうです。
私も以前読みました。
分けてご紹介したいと思います。

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ピアニストという蛮族がいる/中村紘子

2009.06.15(08:40)
二十歳の日本人男性がバンクライバーン国際ピアノコンクールで優勝したというニュースは日本中を明るい気持ちにしたのではないでしょうか。
辻井伸行さん、本当におめでとうございます。
わたしも彼の演奏をぜひ聴いてみたいと思います。
今はコンサートチケットはすべて完売、CDも売り切れ続出とのことなので、報道フィーバーが一段落してからになると思いますが。

で、思い出したのが大先輩にあたる中村紘子さん。

その中村紘子さんの書かれたエッセイ集に「ピアニストという蛮族がいる」があります。

ピアニストという蛮族がいる (文春文庫)ピアニストという蛮族がいる (文春文庫)
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中村 紘子

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もうずいぶん前に読んだので、細かいことはまったく忘れてしまったのですが、ご自身のピアノ人生を小さい頃から振り返った自伝的内容あり、またショパンや他の有名なピアニストたちのこぼれ話ありで、ものすごく面白かった記憶があります。

中村さんは辻井伸行さんが2005年に「批評家賞」を受賞したショパンピアノ国際コンクールで21才のとき4位入賞を果たしているのですが、もしかしたら「ピアニストという蛮族がいた」でこのあたりのことに触れられていたのかもしれません。
それで記憶が繋がって思い出したのかも。

とにかく面白いエッセイだった記憶があるので、久しぶりに読み返してみたいなあと思いました。
今度図書館に行ったときにでも探してみよう。

ところで中村紘子さんといえば、小説家庄司薫氏の奥さんでもあります。
庄司薫といえば「赤頭巾ちゃん気をつけて」以降の4部作は、洗練されず読みづらい文章ながらなんとも魅力的で、若い頃大好きでした。
その後はエッセイなど書かれているものの目だった文筆活動はあまりないようですが、ご夫婦仲はずっと睦まじいとのこと。
紘子さんのエッセイにも、もしかしたらプロの文筆家としてのご主人のサポートがあったのかも。
と、これは邪推になってしまうかな?
なんにせよ 構成も、内容も、文章も、それくらい見事で面白いエッセイでありました。

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科学は不確かだ! /リチャード・P. ファインマン

2009.06.05(10:14)
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1963年ワシントン州立大学においてファインマンが3夜連続で行った講演集。
「ご冗談でしょう、ファインマンさん」を図書館で予約したものの、なかなか順番が回ってこず、目に付いたこちらを先に読んでしまった。

ノーベル物理学賞を受賞した科学の申し子のような人が「科学は不確かだ!」とビックリマークつきで発言するとはこれいかに?
読みすすむにつれ、なるほど科学は不確かだと納得。
そしてそれは科学を貶める意図ではなく、不確かだと認識するところから科学の進歩が生まれるのだと言う主張。
身近な例をとって分かりやすく話す語り口はユーモアにあふれ、時代を反映して旧ソ連を鋭く批判する口調にも科学を愛し科学者であることの誇りがにじむ。
非常に読みやすく、また面白かったです。
「ご冗談でしょう、ファインマンさん」が回ってくるのがますます楽しみになりました。

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