[本]ノンフィクション

  1. いまここに在ることの恥(09/18)
  2. ここまでわかった宇宙の謎―宇宙望遠鏡がのぞいた深宇宙(09/15)
  3. もの食う人びと(08/14)
  4. 頭がよくなる必殺! 読書術 齋藤孝の「ガツンと一発」シリーズ 第4巻(07/28)
  5. さかなのなみだ(07/20)
  6. 暴走老人!(07/19)
  7. フー・アー・ユー?(07/19)
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いまここに在ることの恥

2008.09.18(13:38)
いまここに在ることの恥いまここに在ることの恥
(2006/07/29)
辺見 庸

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タイトルの「いまここに在る恥」とは どのようなものでしょうか。

本書はエッセイ風の書き下ろし作品「灼熱の広場にて」を冒頭に、2006年度の新聞掲載文と講演内容の三部で構成されています。
「灼熱の広場にて」では、難民キャンプで目撃した光景の記憶から、自身の立ち位置と行動に対する「恥」を晒しています。
それは、地獄絵図のような難民キャンプで、取材し報道するジャーナリストとしての使命は果たしても、同じ人間として苦しむ人に自らの手をさしのべようとしない恥ずかしさだったと著者は言います。

ひとことで言えば、無責任な傍観者であることの恥ずかしさ。 痛める心も自己満足にすぎないと自覚する恥でしょうか。

これは、テレビの特番やニュースで世界の子供達の可哀想な現状に心を痛めたり、ときには涙を流したりしても、その時間が終わればテレビを消して日常に戻ってゆく自分を考えると 非常に良く分かります。

著者が自らをえぐって晒した恥ずかしさは、私達も内面に持つ恥ずかしさだと気づかざるを得ません。

二部、三部では、まず、時代の空気を読んだり追従することにばかり熱心で、報道の精神を忘れたかのような今の日本のマスコミの恥ずかしさが痛烈に批判されています。
圧倒的な支持率を誇った小泉政権下では、イラク派兵問題や付随して巻き起こった憲法改正問題という国家の一大事にさえ、首相のコメントに面と向かって異論や質問を差し挟む政治記者がいなかったといいます。

このように時代の空気におもねるマスコミの姿勢への筆者の批判は激烈です。
が、その批判は、マスコミが報道した情報のみを受け取り、ときには疑いもせず事実だと信じ込んでしまう浅薄な私達の「恥ずかしさ」にも向けられています。

そしてさらに筆者の視線は、時代の空気に迎合した報道をするジャーナリズムと与えられた情報をまるごと受け取る国民で構成された国として日本全体を捉えています。

確固とした思想を持たず実体のない空気に流される日本の現状は、ファシズムによる支配を受けているのとなんら変わらないと指摘しています。


傍観者であること。
多勢の意見に流されたり、まわりと同じである安心感に浸って まともに自分の頭で物事を考えられないこと。


筆者が自らを傷つけ晒した「恥ずかしさ」は、私達の身の内にもあり、著者が怒りを持って指摘した日本の現状は、私達ひとりひとりが作り出し私達ひとりひとりを覆っています。

「恥」は、その中に埋没してしまえば感じなくなってしまうが、人が人である以上、刹那に頭をかすめ表面に浮かび上がってくる 「恥」 の感覚があるのではないだろうか・・ と、著者は私達に問いかけています。

「いまここに在ることの恥」。たしかにわたし自身の内面にも潜んでいる恥ずかしさだと思い当たるだけに、非常に耳の痛い一冊でありました。
しかし、耳の痛い言葉だけに目をそむけてはいけないと思うし、多くの人に読んで考えてほしい とも思います。


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ここまでわかった宇宙の謎―宇宙望遠鏡がのぞいた深宇宙

2008.09.15(16:27)
小柴昌俊さんがノーベル物理学賞を受賞したのは2002年。
当時、ニュースとともに、ニュートリノとかカミオカンデという言葉が耳に入って、なんだろう?と思っているときに、書店でこの本を見つけました。

書店に平積みされたこの本にはピンクの帯がかけられており、「祝 ノーベル賞受賞!! 小柴昌俊東京大学名誉教授のニュートリノ天文学がやさしくよくわかる!」の文字が躍っていました。

ここまでわかった宇宙の謎―宇宙望遠鏡がのぞいた深宇宙 (講談社プラスアルファ文庫)ここまでわかった宇宙の謎―宇宙望遠鏡がのぞいた深宇宙 (講談社プラスアルファ文庫)
(1999/12)
二間瀬 敏史

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それから6年たちますが、今でもときどきこの本を読み返します。

ほかにも色々この手の本を読んでいるのですが、相性というのでしょうか、
私にとってこの本ほどわかりやすく楽しく、宇宙のはじまりや星の誕生、ブラックホールについて現在わかっていることや研究されていることについて書かれた本には なかなかありません。
(帯にうたわれていたニュートリノについての解説箇所もわかりやすいのですが、実は小柴博士のノーベル物理学賞受賞にあわせて加筆されたものが大半で、この本のメインではありません)

でもときどき読み返すのは、読んでいる時は楽しくてわかったつもりになっているのに、しばらくたつと すぐに忘れちゃうから(爆)

そして今回、また読み返していたら、「ホーキング放射」についての説明があったことに あらためて気づきました。

「ホーキング放射」とは、ブラックホールにまつわるホーキング博士の物理予測です。
ひらったく言うと、ブラックホールからは熱放射が放出されており (なので、ブラックホールは暗黒ではない)、その影響で、ブラックホールはいずれ蒸発するのだとか。

ホーキング博士が このことを言い出したとき、彼はすでに有名になっていたのですが、まわりの誰もすぐには信じなかったそうです。
その後、何人もの専門家の計算によってホーキングの予測どおりの結果が確かめられているそうなのですが、それまでのブラックホールの概念をひっくり返す学説だったのですね。

「ホーキング放射」の詳しいことは難しすぎて私には さっぱりわかりませんが、この理論を応用してゆくと、ブラックホールに落ちてゆく人を脱出させることも可能なのかもしれません。

え? そもそも、人がブラックホールに落ちるような状況なんて ありえない?
と、思った方は、ホーキング博士と娘ルーシーの科学ファンタジー小説宇宙への秘密の鍵をどうぞ。

実は先日読んだ この本が頭に残っていたので、今回「ホーキング放射」について少し理解できた気になった私でした。


関連記事   宇宙への秘密の鍵

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もの食う人びと

2008.08.14(16:13)
ある人が、ある国で、コップ一杯の水を薦められたときの話を私にしてくれたことがありました。
それは、いやな匂いのする泥水のような色の見るからに飲んだら身体がおかしくなりそうな水で、その人は案の定数日のあいだ激しい嘔吐と下痢に見舞われて動けなくなってしまったそうです。

私はその人のことがとても好きだったので、そんなキケンな水をみすみす飲んでその人が大切な身体を壊したことに腹が立ちました。

安全な食べ物さえ どうしてもガマンして飲み下せない苦手がある、ムリに口にしたらきっと吐き出してしまう、そんな私には その人がなぜその水を飲み干せたのかもわかりませんでした。

「わかっていて飲むなんてバカじゃないの」

呆れと非難まじりの私の言葉に その人は、その水は精一杯のもてなしだったのだ、とても感謝していただいたのだよ とこたえました。
それでも私は納得がいかなかったけれども、次に続く言葉を見つけることが出来ませんでした。
その人も、それ以上私に説明しようとはしませんでした。
生まれ育った豊かな国の食生活しか知らないコムスメに、話しても理解は難しい と思ったのだと、振り返って思います。
そして そのとおりだったろうな とも。


saraさんに教えていただいた「もの食う人びと」を読みながら、私は上記の個人的な思い出が思い出されてなりませんでした。

もの食う人びと (角川文庫)もの食う人びと (角川文庫)
(1997/06)
辺見 庸

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頭がよくなる必殺! 読書術 齋藤孝の「ガツンと一発」シリーズ 第4巻

2008.07.28(10:05)
いよいよ夏休みが始まりました。
恒例の宿題「読書感想文」に頭を悩ませているお子さん、親御さんも多いのではないでしょうか。
ということで。
夏休みの期間中不定期にではありますが、読書感想文のヒントになりそうな本を取り上げていこうと思います。

頭がよくなる必殺! 読書術 齋藤孝の「ガツンと一発」シリーズ 第4巻頭がよくなる必殺! 読書術 齋藤孝の「ガツンと一発」シリーズ 第4巻
(2004/08/06)
齋藤 孝

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一冊目は 頭がよくなる必殺! 読書術 齋藤孝の「ガツンと一発」シリーズ 第4巻 です。
タイトル通りのシリーズもので、他の巻も相当面白いのですが、今回は読書感想文のヒントになりそうなこちらを。

このシリーズは齋藤孝が子供に語りかけるスタイルをとっています。
対象は小学校中学年以上くらいになるでしょうか。
親しみやすい話し言葉で書かれているので、普段あまり活字を読まない子供にも受け入れられやすいと思います。
すっきりわかりやすい論理を積み重ねて読書の大切さ、読書の仕方、読書感想文のコツを明快に、テンポよく伝えていて、読んでいると元気が出るというか、自分にもできそう、ちょっと試してみたい、そんな気持ちになります。
もしかしたら、さーにんが単純なだけかもしれませんが(爆)、きっとこれを読んで読書や読書感想文へのやる気が出る子供もけっこういるのではないかと思います。
お子さんが三色のボールペンを用意し出したらしめたものです(笑)。

もしお子さんが興味を持たれなくても、大人が読んでもすごく面白く得るところがあるのではないかと。

私は、

 読書は語彙を増やすことができる。
 ではなぜ語彙を増やす必要があるのか?
 それは語彙が少ないと、言いたいことをピッタリ言い表す言葉が見つからず、ストレスがたまるから。
 たとえば、英語で会話をするときのことを考えてごらん。


という箇所(概略)を読んで、ほーたしかに! と思いました。

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さかなのなみだ

2008.07.20(17:04)
このところ更新もままならず、またみなさんからいただいたコメントへのお返事も滞っていて申し訳ありません。

ちょっと、この状態が長く続くかもわからず、どうしようかなと考えたのですが、、、
どっかに書いておかないとすぐに忘れちゃうお粗末な頭脳の持ち主ゆえ、読書メモと日記がわりにぼちぼち続けられたらという気持ちがあり、、、
いただいたコメントは、嬉しくありがたく読ませていただいています。でも、お返事まで手が回らないときは、ご訪問でかえさせていただく形がしばらく続くかもしれません。。。。

さて、前置きが長くなっちゃいました。
以前シャイさんにご紹介いただいた「さかなのなみだ」を読みました。

ん? どこかで読んだ気がする内容だな・・・と思ったら、朝日新聞の特集記事への寄稿文に加筆して絵本化したものでした。
しかし、一冊の本にすることの強み でしょうか。
新聞にのせた元の文章と主張は変わりませんが、こうして挿絵が入り、レイアウトに心を配り、加筆修整をほどこすと、さかなクンの言いたいことが ますます鮮明にすっと心に届きます。
機会があれば、お子さんに ぜひ。

さかなのなみださかなのなみだ
(2007/05)
さかなクン

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暴走老人!

2008.07.19(18:33)
突然切れたり怒鳴りだす老人、ささいなトラブルから刃傷沙汰の事件をおこしてしまう老人。
最近増えているそうです。
そういえば、ときどきニュースで孫に手をかけてしまったなどと見かけます。そして、態度が悪いとか勉強しないとかそんな理由で手をかけてしまうとは、年をとるほど分別がつき温厚になるお年よりとずいぶん違うイメージだなと思った記憶も。



暴走老人!暴走老人!
(2007/08)
藤原 智美

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最近、モンスターペアレントやクレーマーの呆れた言い分を並べ立てて面白がるような本とか、あるいはそういった人への対応策的なマニュアル本をよく見かけます。

で、この本もその手のものなのかな と軽い気持ちで手に取ったのですが、予想とかなり違いました。
本書は、普段温厚な人や円くなると言われる年代の人が突然切れてしまう社会的背景を筆者なりに考察した本で、その考察内容はかなり面白かったです。
思うに、、、タイトルでちょっと損しちゃっているんじゃないかと って余計なお世話か(爆)

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フー・アー・ユー?

2008.07.19(14:06)
政治家といえど、人の子。
ときにはおおボケをかましたり、そりゃないだろーって失言もありますね。
そんな古今東西の政治家の迷発言、珍発言を集めた一冊です。

フー・アー・ユー?フー・アー・ユー?
(2007/11/02)
のり・たまみ

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タイトルの「フー・アー・ユー?」は、森善朗総理(当時)が、はじめて会ったクリントン米大統領(当時)に言った言葉。
いくら何でも会談の相手国のトップにむかって「あなた誰?」はナイでしょー と思ったら、真相は「ハウ・アー・ユー?」(お元気ですか)と言ったつもりが発音が悪すぎて先方には「フー・アー・ユー?」と聞えてしまったらしい。

発音の悪さというのは、それはそれでちょっと情けないのだけど、さらにすごいのは、「あなた誰?」と問われて「ヒラリーの夫です」と機転で答えたクリントン米大統領に対し、森元総理は「ミー・トゥー」(私もです)とかえして周囲を凍りつかせたとか。
・・・やっぱり発音の問題だけじゃなかったのかも?

サブタイトルは「世界の政治家お笑い発言集」。
政治家の発言といえば、杓子定規で国民を煙に巻くようなものが多いと思いがちだけど・・拾ってみると、あんがい面白い発言があるものですねえ。
立派で偉そうな政治家が、こんなおバカな発言をしちゃって と笑って読んでいるうちに、なんとなく政治が身近に感じられてきます。

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