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カメレオンのための音楽

2008.06.22(17:45)
未完のまま出版されている「叶えられた祈り」を除くと、この本がカポーティの最後の作品ということになるそうです。
タイトルにひかれて予備知識なしで手に取ってしまったため、初カポーティが最後の作品に。
ちょいショック(笑)
日本では「ティファニーで朝食を」で有名な人だったってことも知らなかったです。ヘップバーンの映画はむかし見たけど。

 
カメレオンのための音楽 (ハヤカワepi文庫)カメレオンのための音楽 (ハヤカワepi文庫)
(2002/11)
トルーマン カポーティ

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中編小説に属すると思われる「手彫りの柩」をあいだに挟み、前後に配された「カメレオンのための音楽」と「会話によるポートレート」にそれぞれ短編が6編と7編おさめられています。

冒頭にカポーティ本人によって、この中短編集に用いた文章のスタイルが確立するまでの試行錯誤の経緯が詳しく書かれており、また巻末には訳者野坂昭如氏によってカポーティの魅力とともに その文章の翻訳の苦心が書かれていることから察せられるとおり、少し変わったスタイルの小説です。

いや、小説と言ってしまったけど、実際の事件を題材にたんねんなインタビューを行って執筆されたもの、またカポーティ本人の現実の交友関係や体験から書かれたものなどであるので、むしろノンフィクションに属するのかもしれない。 
けれども、冒頭でカポーティ本人が苦心談を記したこの本のスタイルと、ちょっと現実では想像できないような題材のせいで(殺す相手に手彫りのミニチュアの柩を送りつける連続殺人犯や、一見の客を大変親切にもてなす主婦の家の冷凍庫には可愛がっていた数十匹の猫の死骸が保存されていたり)、味わいは完全にフィクション(小説)なんですね。

嘘か誠か、どこまで誠か? 虚構と現実のはざまに立たされたような不思議な感覚に陥ります。

ところで本人が試行錯誤した本のスタイルですが、登場人物の会話によってストーリーが進んでいくことと、登場人物のうち主要な聞き手としてカポーティ本人、もしくはそれらしく思われる人物が配されています。

ほぼ会話のみで進んでいくといえば戯曲がそうでしょうか、私は殆ど読んだ事がないので、登場人物が実に生き生きと見えることに驚きました。

特に「会話によるポートレート」におさめられた「美しい子供」は、ある日ある時のマリリンモンローとカポーティの会話を通じて、マリリンモンローという女性の魅力が生き生きとあますところなく表現されているように思いました。
モンローという人は、さぞ可愛らしい人だったのだろうなあと思わずにいられないこの短編は、マリリンモンローについての最高のスケッチと言われているそうです。

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コメント
今晩は。 以前 カポーティの人生を描いた映画を見たこともあって、カポちゃんには興味持ってます。 キャラ的にどうしても、エルトン・ジョンのイメージと重なるのですが。 複雑な性格の人だったようですね。

この小説知らなかったぁ。 読みたくなってまいりましたよ 奥さま。
【2008/06/22 22:35】 | シャイドリーマー #8w8Th2ek | [edit]
触れたことのない印象の本です。
でも、会話で進む内容というのには、興味が沸きますね。
【2008/06/22 23:24】 | ryoko #- | [edit]
シャイさん

本を読んだあと、これを書くために少し調べたので、彼の映画があることは知っていたのですが、さっすがーー!!すでに観ていましたか。交友関係が、ものすごくきらびやかなんですよね。モンローもだけど、当時のハリウッドスターや作家、政治家の名前なんかがボロボロ出てきます。晩年は未完の「叶えられた祈り」がそれら交友のあった著名人の暴露本の様相を呈して総スカンをくらったみたいですが、本書を読む限り、人に対する目線は暖かいと感じます。
生い立ちも複雑な人のようですね。しかし、ものすごい才能だと思います。私など、なんだかすごい感じがする・・程度にしか理解できず、感想を書くのが憚られたくらいで。

ryokoさん
3部目の「会話によるポートレート」におさめられた短編は、本当にほぼすべて会話なんですよ。しかも登場人物は2人きり。
それなのに、まわりの雰囲気とか匂いとか、相手のしぐさや表情まで想像できるのがすごく新鮮でした。そして、モンローもですが、聞き手のカポーティと会話する話し手が、どの人もものすごくチャーミングで魅力的でした。読んでいて、とても楽しかったです。
【2008/06/22 23:55】 | さーにん #- | [edit]
「美しい子供」ですが、モンローの出る映画を見た後に読むと、想像力がかきたてられてとてもよいです。カポーティはほんとに会話の描写がうまい作家ですよね。
【2008/07/07 12:06】 | 原口 #- | [edit]
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